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あなたがいるから夜も眠れる【メサイア-幻夜乃刻-ネタバレ感想】

この記事は、映画【メサイア-幻夜乃刻-】を鑑賞したオタクが書いています。
幻夜を含むメサイアシリーズのネタバレが山程含まれますので、まだ観ていない方はご注意ください。

 

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当初、この記事のタイトルを「ダイヤモンドの煌めきを観た」として、下書きに保存していました。確か、1回目と2回目の鑑賞の間に新規作成したんだったかな……。

その時は、1度目に観た幻夜の衝撃に唖然としたまま、とにかく思い出せたのが加々美の涙で、それが大スクリーンにめちゃくちゃ美しかったもんだから「良かったね……良かったね……」って、もはや何に対してなのか分からない大雑把な気持ちとともに、
そんなタイトルを付けたんだったと思います。

実際、観終わった日の自分の感想ツイートやLINEを見返してみたら、「良かった……」だけで、あとは加々美の目が綺麗だったことしか言ってませんてした。笑う。

いやでもあれは美しすぎた……。

 

あとはなんか呆然としたまま、感想も書けずに今日まできてしまった感じです。

とはいえ、その後も何回か見て、なんかようやく感想をアウトプットできるぐらいには「メサイア-幻夜乃刻-」が私の中で腑に落ちてきたので、覚書の意味も込めてこれを書き始めました。

どれぐらいの文量になるのか分からないんですが、今の感想を置いとこうと思います。(多分、今後見るたびに変わると思うし……)

では、どうぞ。

 

 

それほどでもない作品

初日に観終わって、そのあとに思ったのは「それほどでもないな」でした。
ちなみにこの比較対象は、これまでのメサイア作品群です。

たとえば、この「それほどでもないな」というのは、めちゃくちゃ恐れていた加々美の死や、それに類する出来事が起こったらどうしよう、といった嫌な想像が結局は大団円で終わったので拍子抜けだったのもあります。あとは「照日の杜」や「第三組織(テロ組織)」などが出てこないので割とメサイアにしては大人しいなって印象だったし、たぶんその辺ひっくるめて「そうでもないな」って思いました。

 

当初は。

 

 前述もしたんですけど、「それほどでもないなー」の他には本当に「良かったな」しか感想が浮かばなかったんですよね。

ただ、3回目ぐらいからは、呆然とした心地がようやく去って、代わりになぜだかボロボロ泣いてました。

別に誰も死なないし(ヤマシロ死んでるけど)、悲劇は起きたけど(ヤマシロに)加々美にも有賀にもこれといってダメージないし、と思うのに、なんでか泣いちゃうんですよね。

しかも、暁や月詠と比べて、誰が死んで悲しい、みたいな明確な理由が見当たらないもんだから、「なんか知らんけど、エモさで泣く」とか零していました。

 

そんで4回目あたりから「おかしいな」って気付き始めて、
以降ようやく思い当たったんですよね。

 

こんなに感想をアウトプットできない作品っておかしくない??

 

そこから、なんでこんなに泣くんだ?の理由探しみたいなのも兼ねて幻夜を観るようになって、昨日ぐらいに漸くなんか感想らしきものが出るようになりました。

そして今は「良かったな」の代わりにこう思っています。

 

「幻夜がこわい」と「すっごく悲しい」

この2つです、私の幻夜の感想は。

 

いやだって、ひどいよ。
あんなの、なんてものを観せられたんだと今は思います。

ひどすぎる。

脚本に毛利さん、脚本協力に西森さんが入られていることを、今はヒシヒシと感じます。月詠のときも大概「ひどいひどい」と思っていたけど、今はもっと思ってしまいます。

 

そうなんだよなぁ、これがメサイアなんだなぁ、って改めて思いました。

以下ではもう少し噛み砕いて感想書きたいと思います。

 

 

 

 

加々美いつきの悪夢のはなし

前作:メサイア-月詠乃刻-の冒頭に加々美の独白があります。

南トランで一体どんな任務を受けて、何をしたらあんなに血を吐くみたいな独白出てくるんだろうと思いながら泣いてたんですけど、幻夜で答えが出ましたね。

確かにこれは月詠の続きなんだと思い出させる動機でした。

そして、一番の疑問だった告知ポスターのテキスト。

 

「これが夢なら、醒めないでほしい」

 

これなんですけど、これの意味がずっとわかりませんでした。

え、みんなすぐ分かったのかな……。いやまぁ正解とかないので、以下はただの私の解釈なんですけれども。

 

このテキストを告知で見たときには、もっと優しい意味だと思ってました。甘かったなぁ。
そして幻夜本編を劇場で見てからは、夢っておそらく悪夢のことだろうけど、それって「醒めないでほしい夢か???」ってずっと思ってました。

でもその後に有賀が言うセリフを忘れてた ……。

「俺もいる」と言い切った有賀。

彼もその悪夢(ナイトメア)の中にいるから、加々美はそこにいたいって言うのか……って思いました。

 

いや、ほんとマジでそれってどうなの????

 

有賀と加々美というメサイアにとっては、きっとようやく辿り着いたアンサーなんだろうなと思います。でも、見ている私にとっては、あまりに希望がない……。そんな悲しいことある……?

最初見たときは、「お前がいるから」って笑った加々美に、すーーーーーーっごくホッとしたんです。「よかったね〜〜〜〜〜」ってなりました。いやほんと、最高のエンディングだと思った。それはまぁ変わらないんだけど。変わらないけど、同時にとてつもなく悲しい。悲しすぎる。

たとえ命が尽きると分かっていても、メサイアと共にそのもの自身が悪夢と成り果てて、信じる正義のもと、銃とナイフで真向かうっていう……その決意がすっごく悲しい。

誰も苦しまない、悲しまない世の中に、二人もちゃんとカウントしてほしい。

いや本人たちは別に、それが幸せだと言うのかもしれないけど、こっちはそんなこと知ったこっちゃねえし、当たり前の幸せを享受してほしい……。そう思ってしまう……。

そう思ってしまうコチラ側なんかお構いなしに置き去りにして、すっかり悪夢に身をやつしていて、彼らはそれでいいと笑っていて、でもでもだって、という堂々巡りです。

有賀と加々美のメサイアだけを見ていると、本当に心の底から「良かったね」って思う。思ってたんだけど、どうしてもヤマシロの存在が幻夜において、観ているコチラがこんなにも苦しむ要因になっていて、なんかもうだめです。

直前に息を引き取ったヤマシロ(ナイトメア)が、当たり前の幸せを望んで、結局叶えられなかったのを見せられてしまっているので……。

 いやでも多分、彼らにとってというか、加々美にとっての望みは悪夢の中でも、有賀という存在が彼の中にある限り叶ってしまうので、望んだ幸せはあるのだとは思うけどでもでもだって。

無限ループです。

見れば見るほど、悲しい気持ちになってしまう幻夜……。なに……。ほんと……。

ヤマシロを撃つとき目を逸らしてしまうような、人として、何の違和感もない普通の反応をするんですよね、特別殺人権を行使して大統領をも暗殺したスパイであるはずの加々美は。でもそんな彼も既に、今しがた殺したばかりのナイトメアと同じところに堕ちていて、これからもその道を征くと決めてしまっている希望のなさに泣いてしまうし、そんな悪夢ですら有賀と一緒ならと笑って「醒めないでほしい」と願ってしまう彼が、わたしはかなしい……。

そんな生き方をしていくんですね、と思うと心から寂しく思ってしまう。

加々美の死を恐れていた鑑賞前よりも、もっとなんか、遣る瀬無い気持ちがずっとあって、幻夜を観るたびに落ち込んでしまうんですよね……。勘弁して……。

たまにでいいから、二人の無事を教えてほしいなって思いました。お願いします……。

 

 

 

問いかけるサリュートのはなし

わたし、サリュートって結構寡黙というのか、必要なこと意外は無駄口はきかないし、割と自分の中で消化して行動する男だと思ってたんですよね。

特に悠久からは、有賀との戦闘を楽しんでた彼が少しだけ遠ざかった気もしていました。

そんな彼なんですけど、今回はなんだか雄弁です。

といっても、自分の思考を語るとか、意見するというのではなく、どういうわけか必要以上に加々美につっかかってるように思えました。

中でも印象的なのが、

「罪の意識でも感じてるの?」

「善悪を判断できる立場にない」 

「君の信じる正義の旗のもと、何人が死んだ?」

 (若干記憶違いあるかもですが)この辺の台詞です。

更にサリュートは、アタッシュケースの部屋で加々美を「特別殺人権を持ったスパイ」と評します。

 これらそのものは、全部サリュートから加々美に向けたセリフでしかないんですけど、この台詞を加々美に突きつけた部屋は「罪を思い出す部屋」なんですよね。

すっげーやなかんじだなー!!!って思いました。

しかもなんでか、加々美単独の部屋ってないんだよなぁ、不思議。

加々美とサリュートの罪を思い出させる部屋か、サリュートが罪を告白する部屋しかないんですよね。なんでなの……。

そして、いずれの部屋でも動揺するのは加々美で、追及するのはサリュートなんですよね。

そしていざ、加々美と分かれて脱出直後、駆けつけた雛森と小暮に「加々美はもうここにはいない」って割と優しく教えてくれるし。(でも一応中を探しに行く、用心深い雛森好き)

さらにさらに、フォークス機関を「あんな悪魔の所業」と吐き捨てて、挙げ句にスークを前に「反旗」を掲げる宣言とか。

初めは、加々美にぶつけた言葉と比べて、スークと合流してからのサリュートの台詞はなんとも対照的だしブレブレな気がしてたんですけど、アレ全部自分へのブーメランというか、自問自答というか…。

自虐だったのかなぁって思うと、わたしは黄昏を越えられる気がしません。

ヤマシロが何者なのかを問いかけた相手は確かに加々美ですけど、加々美の素性を答えたのがサリュートというのも憎いし、「特別殺人権を持ったスパイ」というのも、それってサリュートのことでもあるよな、とすら勘ぐってしまう。

「公安」でも「日本のスパイ」でも何でもいいじゃん…。なんでわざわざその言葉を選ぶんだよって感じです。

わたしは黄昏を越えられる気がしません……。(2回目

 

というか今回、やたらと「特別殺人権」の話が出てくる気がするんですけど、それもなんだかなーという感じです。

権利とは能動的に行使するものであるというのも、「覚悟はしてたはずなんだけどなぁ」という加々美の独白を伴って、なんだかとっても生臭く感じてしまいました。

善悪を判断する立場にはないし、正義と信じるもののために戦うしかない彼らなんですけど、結局その銃口を突きつけて、引き金を引くのは、彼らの意思であると。そのことを改めて、重く考えさせられる場面でした。

 

あと余談なんですけど、幻夜ではスークがとても雄弁だなって思いました。

サリュートを探すことに真剣というか、相棒というほどでは無いのかもしれないけど、サリュートを一人の人間として受け止める下地ができている男だなと思ったので、なんとか黄昏を越えたいです……。たのむ、スーク……。

 

 

 

 

ナイトメアだった男のはなし

幻夜の感想を書く上で、やっぱり外せないのがヤマシロなんですよね……。

なんだろうあの人、とっってもしんどい。

 

「皆殺しが条件じゃないの?」というサリュートに、「 その男の心はもう死んだ」って自虐するヤマシロ……。いやしんどすぎる。遅効性の毒かよ。

園との関係性とか、どういう経緯で有賀を操って照日壊滅を手助けしたのかとか、まだ謎の残る男ではあったんですけど、ナイトメアという存在感は秀逸でした。

父に裏切られて弟に殺されそうになったときには「だが生きてた」って、さらっと流してる程度なのに、そんな男が死を望むほどの心の痛みに耐えながら、復讐を誓う傍らで照日の杜の計画を潰すために、復讐すべき男(加々美)に、一つの手段とはいえ形としては間違いなく「手助け」するのは如何程の心地なのかと……。
でも有賀を通して見た「加々美いつき」が復讐相手だったからこそ、加々美をただ殺すのではなく、娘の復讐と同じだけ望んだのかもしれない「自身の死」を託して、あんなゲームを企てたりしたんだろうかと思ったりしました。

そして、娘の死で取り戻した心の痛みこそが切っ掛けで、死を望むようになったのだろうなぁと思うと、とんでもなく切なくなってしまいます。

それまで、たとえ親に裏切られて弟に殺されかかっても死のうとは思わなかったんだもんなぁ。

しかも、唯一の幸せだった娘を殺されて、痛みを取り戻した心を抱えたまま、もう幸せになることが絶対にない、娘がいない世界で生き続けるには、気力もなかったのかもしれないなって。

もうなんか、彼はナイトメア(悪夢)を自称していますが、ただ娘を亡くして悲しみに暮れる男にしか見えない……。

せつない……。

そして切ないといえば、ヤマシロという男もまたメサイア作品特有の二律背反を背負っているのかもなぁって思いました。

「復讐する」、「死にたい」、っていうこの2つもそうなんだろうなぁって思うんですけど、もう一つは加々美に「復讐するか否か」というか……。

最初の部屋で自害しようとしたり、赤ちゃん人形の部屋でおそらくわざと返り討ちにあったり、割と離脱しようとする素振りがみえるというか。

特に一回目の自害未遂は、そのままのシナリオなら自害して離脱だったのではないかなぁと思いました。でも、加々美が引き止め、「仇をとってやる」と目を見て言うもんだから、躊躇したように見えたんですよね。しかもその時のヤマシロの目がなんともいえないんだなあ……。

そして、加々美とサリュートに続いて部屋を出るヤマシロの背中のシーンが大好きなんですよね、あのゆっくりと歩きだして、最後になにか決意したみたいに出ていくの。

初めて見た時には、ただ「巻き込まれた一般人」が「勇気を奮い立たせて、何者か分からない正体不明の男二人に着いていく」様に見えたんですけどね…。二回目からは違ったんだなって…。

とはいえ、加々美は「特等席」をそのまま間近で監視するみたいなこと言ってたんで、私の勝手な解釈ではあるんですけど。そういう予定ではなかったけど、加々美という男を間近で見極めようとしたのだろうか、それが最初の部屋でのイレギュラーだったのかなって思いました。そして迷ったまま、迷い尽くして身を削って、弾切れの最後まで立っていた男だったなぁ、と。そのあと、銃弾のでなくなった拳銃を投げ出して膝を折る姿は、「よくここまで一人できたな」と思えるほどの、なんだか込み上げるものがありました。

あと最初の部屋でいえば、「仇をとってやる」って復讐したい相手に言われる心地は、ほんとどんなもんなのかな……恐ろしいな……なんてシナリオなんだ……。こわ。

何はともあれ、ヤマシロさんにはルーシーと共に安らかに眠ってほしいです。(出てきてもいいけど)

「悪に手を染めた」人が幸せになんかなれないと小暮が言ってましたけど、ヤマシロの結末を思うと、完全悪ってなんだろうな、と考えてしまいますよね…。そして、それらはすべて、サクラの一人ひとりにも言えることだろうと思うので、たのむ勘弁して~とお手上げ状態です。

彼らが信じて行動する正義は、他人にとっての悪かもしれないというのを、ヤマシロという男を通してまざまざと見せつけられた気がしました。「娘はどうなる、俺の悲しみは」という慟哭は、ほんとにもうなんか…。めっちゃ泣いた…。なるほど、これが悪夢か…。

 

 

フィクションの境界

この幻夜って映画なんですけど、かつてないぐらい静かだなって思いました。物理的な印象として。

メサイアって、劇中で繰り広げられるアクションシーンもすごく魅力的で、どの舞台でも割とコンスタントにアクションシーンが入るじゃないですか。

それに比べて、幻夜って序盤と最後以外はあんまりアクションないんですよね。

ちょっと大きな音を出すシーンとしては、黒坂が拉致されるとことか、扉を開ける音とか、あとは加々美とヤマシロが揉み合うとことか?ぐらいじゃないかなって思います。

それが結構不思議だったんですよね。

 

そしてもう一つ、不思議というか、ちょこちょこ感じる違和感というか、幻夜でとても印象的だったのが、キャラクターたちの「人間臭さ」です。

いや、彼らもべつにエイリアンじゃないんだから当たり前なんですけど。

でも「特別殺人権を与えられて活動するスパイ」とか「北方組織で訓練されたスパイ」とか、それこそ「クローン」とか「人体実験の末に痛みを感じなくなった挙げ句に致命傷を負いながらも死ねなかった元暗殺者」とか、とんでもないフィクションの集合体じゃないですか、メサイア。

舞台は現代っぽいところだけど、よくよく考えるとぶっ飛んでるし、銃弾受けまくって「しなねーのかよ!」みたいなとこあるじゃないですか。

だからメサイアってやっぱりフィクションなんだよなぁって思うんですけど、なのに彼らの感情が垣間見えて、その感情は私達が日常的にも持ってるものだから物凄く共感できるんですよね…。

フィクションのなかに渦巻く感情が思いっきり現実感を伴ってぶつかってくるから、頭殴られたみたいな衝撃と激情みたいなものでいつも泣いちゃうというか。

そこがメサイアの魅力の一つだなあっていつも思っています。

そして幻夜もやっぱりそういうところがあって、例えばヤマシロの「娘を亡くして悲しい、復讐したい」って気持ちも、さもありなんって思うし、しんどいなぁって泣いてしまいます。

ただ、幻夜で観せられたもう一つのメサイアの魅力というのか。

なんか「おお…」って思ったのが皆の「人間臭さ」でした。

他作品だとギャグシーンとかで見えたりはするんですけど、幻夜はふとした時にすごくそれが多かった気がします。

例えば、

「Jeepで助手席に座るサリュート(加々美だけを後部座席へ置いてる)」
「最初の部屋を出る時、最後の部屋に入る時に、サリュートへ背中を見せる加々美」
「子供の人体実験画像を見て目を伏せる小暮」
「加々美の居場所を突き止めて、すぐに駆け出そうとした雛森」

などなど…。

一つ一つはほんのワンシーンで何気ないものなんですけど、バックグラウンドを知っていると納得しつつ、でもやっぱり「エージェント」らしくない人間臭さというか。

加々美とサリュートの間にある、信頼とはまた違う関係性とか、人が積み重ねてきたものだなぁって思うし、間違いなく悠久からの続きだなって思えました。

小暮も、冒頭の屋上で倒した敵を足蹴にしてたのと同一人物とは思えないぐらいだけど、彼の「僕」の部分が見えて凄い良かった。

雛森も、悠久だけなら一番に駆け出すなんて意外だなって思うだろうけど、月詠で「聞いてくれ」って園に向かって取り乱した彼ならそうするだろうと思えたし。

どれもこれも、彼らの経験が人間性にあらわれているシーンですごく良いなぁって思ったんですよね。

そして同じだけ、次作がしんどいなぁと思いました。

幻夜は静かなシーンが多くて、ドンパチが多い作品よりも現実味が強くてより一層の没入感があるというか、そういう彼らの人間臭いところが一際見えてしまった気がします。彼らがサクラやスパイと呼ばれるものである前に一人の人間だってことをより叩き込まれたって感じ…。

フィクションだけど、描いている感情は本物なんだよ、と突きつけるというか。

これもまた、ひっっっどいなぁ!!って思ったポイントでした。

 

 

あと雛森と小暮については今回ほんとめちゃくちゃいいな!!って思いました。

屋上で戦うシーンも、雛森が遠距離射撃する際に敵を散らす小暮とか、死角へ両サイドから追い詰めていって仕留めるコンビネーションとか。

それから、人体実験映像にフラッシュバックおこす小暮の背中をぽんぽんってする雛森とか。自分だったら切り捨てられるという小暮をなんとも言えず見送る雛森とか。

いや「良さ詰まりすぎやろ」ってめっちゃ思いました。

スークとサリュートもそうだったけど、この二人も今後がめちゃくちゃ楽しみです。どうか幸あれ~~~

 

 

 

 

 「良かった」けど「かなしい」メサイア

総括して、幻夜はほんと見た当初は「良かったな」ってそれだけを思った作品でした。舞台挨拶で井澤さんが「いろいろ考察とかもされると思うけど、極論、良かったなと思ってもらえる作品であれば嬉しい」みたいなことを仰ってて、まさにそれな〜と納得してたんですけど、この有様です。

確かによかった、めちゃくちゃ良かった。

有賀と加々美のメサイアが、一歩踏み込んだところで信頼関係を築いて、お互いを更に深いところで拠り所にできたのも良かった。

有賀が登場して、「お前と一緒なら」と立ち上がる加々美は最高にしびれた。めちゃくちゃ熱かった。

ヤマシロに撃たれた後、倒れ込んだ状態で有賀と揉み合うヤマシロに一発食らわせる加々美も最高だったし、有賀とヤマシロの両者が加々美に目を向けて、咄嗟にトドメをさしに行こうとするヤマシロへ先に意識を戻して食らいつく有賀もめちゃくちゃ良かった。

あそこで一切、二人が会話を交わさないのが何よりも良かった。

 

良かったけど、同時にすっごい悲しいなぁ。

遣る瀬無い。

二人に幸せがありますように、と軽率に思えないほどに、メサイア同士で相互に完結しあっているので、なんだかなぁとも思ってしまいました。

 

 

 

 

「あながたいるから夜も眠れる」

タイトルにも設定したこのセリフなんですけど。 

これから「ミッション・インポッシブル フォールアウト」を観る人は飛ばしてくださいね、ネタバレなので。

 

 

このセリフは、前述のミッション・インポッシブル フォールアウトのラストシーンに出てくるセリフです。

幻夜を見ていて、私はどうにも毎回このセリフを思い出してしまいます。

このセリフは、映画のラストシーンで、主人公であるイーサンの元奥さんが彼に言うセリフです。

この映画では、これまでのヒーロー然としていた彼の苦悩も描かれます。

元奥さんとは、イーサンが自身の危険に巻き込まないために別れていて、彼女を危険に晒したことを別れたあとも悔やみ続けている彼。

もはや伝説級のエージェントである彼も、やはり人間で、その強さも諸刃のものであると劇中で描かれる一方、やっぱり今回も飛び抜けた能力で任務を完遂して多くの命を救います。

もちろん称賛こそされて然るべきなんですが、ボロボロの状態で運ばれた救急ベッドの上で、元奥さんとまみえたイーサンは開口一番にただ謝るんですね。

そんなイーサンに元奥さんが伝えるのが、前述のセリフです。

 

「あなたが救った。あなたがいるから、夜も眠れる」

 

このセリフに、イーサンは子供みたいにホッとしたように笑います。

それがとても印象深いんですけど、まさにこのセリフこそ、幻夜を見終えて、良かったなと思う半面、悲しすぎるとも思う私が何より「加々美いつき」に伝えたいなと思うセリフでもありました。

加々美が南トランの大統領を暗殺したおかげで、ヤマシロの娘を含めた子供たちは亡くなってしまったんですけど、同時に救われた命もたくさんあるはずなんですよね。
そんな二律背反を背負って「できることは少ない」って有賀と認識し合いながらも、できることをやるだけと、普通の人にはできないことを生業にするサクラの生き様が突き刺さる今回の映画 メサイア-幻夜乃刻-。

それを見終えた今、「あなたのおかげで、夜も眠れる」と、加々美のおかげでもう来なかったかもしれない夜を迎えられた人もきっといるんだと、なんかそんなことを伝えたいな、と。

そんなことを思ったりしました。

 

 

映画 メサイア-幻夜乃刻-は、なんというか、衝撃的というよりは、少しずつ違和感を積み重ねた末に異様な光景を見せつけるみたいな、なんともいえず恐ろしい作品だなと思います。

そしてやっぱり、そういう当たり前が当たり前じゃないかもしれない、という現実と非現実の隙間をみせつけてくる、稀有で魅力的な作品だなとも改めて思いました。

次作には「メサイアトワイライト 黄昏の荒野」も控えており、こちらもとっても楽しみですが、同時に怖いな〜〜とも思ってしまいます。

まぁ行くんですけど。楽しみです……チケットはまだ購入できるみたいなので、
まだの人は是非……。

messiah-project.com

 

 

そしてこの記事を書いているうちにすっかり日付も変わってGYAOでは配信も始まったったようです!GYAOくんありがとう!
私も早速幻夜を見直そうかなと思います。

刻シリーズ一挙に配信してるとのことなので是非〜〜〜

 

刻シリーズあたりの布教記事はこちら

 

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ちなみにこの幻夜乃刻は、大阪だとまだまだ公開中です。

12月1日〜7日@シネ・ヌーヴォ

http://www.cinenouveau.com/index.html

 

1月12日〜?@シネ・ヌーヴォ

http://www.cinenouveau.com/index.html

 

 

 

そんな、幻夜感想でした。

それではまた。

 

新里宏太1stソロイベントに行ってきた話

こんにちは。東京の家賃相場など検索かけていたら2時間経っていて、時間の価値など考えてしまいました。皆様はひとときのフリータイムなどいかがお過ごしでしょうか。

 

さて今日はもう何年ぶり? ってぐらいに最高のライブを観てきたのでそのお話です。

いやほんとライブって最高、歌のパワーってすっげえ!!! ってなったので、その熱量のまましたためたいと思います。まじで、ほんとに、あの、その日の晩はめちゃくちゃ快眠できたし、なんだったら頭も良くなった気がするし、翌朝の肌の調子もここいち良かった気がする。(個人の感想です)

眠れぬ夜をお過ごしの方とかに是非読んでいただきたいと思って書いていますが、熱量をぶつけている分だけ言葉が乱れていますのでご注意ください。

 

それでは、以下感想です。

 

 

 

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私は長いこと二次元のオタクをやっているにも関わらず、ワンピースを履修していません。むか~~しに誰かが持ってきてた漫画を学校で回し読みした記憶はあるんですが、確か砂漠でなんかしてるところまでしか読んでなくて、同じくアニメも観ていないおかげか、オタバレ時に「えっ、漫画好きなのにワンピース読んでないの!?」と少なくとも10回は言われたことがあり、ワンピースに若干の私怨()すら持っていました。

 

そんな私がどうだ。

 

新里宏太 1stソロイベントの昼夜回で合計3回も「ウィーアー!」にコーレスして、そのうち1回は交互に歌うなど。

少なくとも2ヶ月前ぐらいには考えられませんでしたね。

それだけめちゃくちゃ楽しかったってことなんですけど、ちょっとここで「そもそも」の話。

 

時はさかのぼって2ヶ月ほど前の7月某日。

私はスタミュミュ2を観に、東京へ赴いておりました。そこでいつもどおり舞台を堪能していたんですけど、ミュージカルパートに入るたびに異様に上手い歌が聞こえてくるんですね。

よくよく聞いてると、それが空閑愁役の新里宏太くんだと分かりました。

これが、新里くんを初めて認識したときでした。
そっからは「えっ、歌うま、ダンスもうまいし、どうなってんだ、顔もいい…神様はあまりにも不公平だ…」って嘆きながら、気付いたら楽天ブックスで彼個人のCDを買っていました。

そして届いたCDを聞いて二回目の衝撃なんですけど、
空閑愁の声にあわせて普通に上手く歌ってらしたからそれが通常の音程なのかと思いきや、CD音源はオクターブ高いぐらいで歌ってらっしゃるんですね。

「えっ、こっちが普段の音程なの???」

ってめちゃくちゃビビりました。フレディかよ。

CDを手に入れたのがちょうど東京公演と大阪公演の間ぐらいだったので、
CD音源聞いてからの大阪公演で聞く空閑愁音程はそれはもう「よくこんな低い声であれだけ歌えるな……」ってめちゃくちゃ感心しきりでした。

あとから星箱ラジオで、御本人も「空閑愁の音程低くて苦労した~」等と仰ってたので、やっぱそうだよな~~~そういう努力が見えるところ好き~~~ってなって、気づけばライジングプロダクションのメルマガを毎日受け取る民になっていました。
(毎日、所属タレントの情報送ってくるメルマガほんとすごいと思います)

 

そしてスタミュ音源や個人音源ききながら毎日を過ごして、いよいよ8/26。

1stソロイベントへ赴くべく、原宿へ向かいました。

 

会場は、【原宿駅前ステージ】という、普段はアイドルが活動されてるところらしいのですが、ランウェイのある変形ステージで、何よりめーーーちゃくちゃ近い!!!びびる!!!!!

かつて15年ほど某滋賀のカラダが夏になる方を追いかけていた時、ツアー大ラスに最前ドセンを引き当てたという、たった一回の成功体験が唯一の自慢だったのですが、そんなの目じゃないぐらい近い…………

この近さであの歌ウマを浴びてしまうの……???

と、わずかばかりの生命の危機を感じながら、いざ始まりました、ソロイベント。

 

ところで、皆さんが「感動する歌」ってどんな歌ですか?

間違いなくこれ、人によって色々ありますよね。
「歌詞がいい」とか「リズムが好き」とか「メロディがエモい」、「声がいい」、「歌がうまい」等々、キリがないくらい。

私は圧倒的に「歌唱力(歌が上手い」という点で感動します。

これは完全に親の教育だと思うんですけど、私の母は世界を代表するバンドの一つでもあるQUEENのオタクをしていまして、私もその英才教育を受けていました。
そして思春期真っ盛りのころ、歌の歌詞の意味を考えるよりも前に、フレディの圧倒的歌唱力に感動して涙を流す、という経験をしたんですね。

当時はもうフレディはこの世を去っており、かつての歌声をCD音源にしたものを更にMDに落とし込んで、安売りのコンポで聞いてたので、音質の問題云々ではなく、ほんとただ純粋に「歌が上手い」という理由で泣いていました。

赤点ばっかりとってた私は英語の意味だって大して分からなかったのですが、彼の歌声には異国の歌詞や想いや情熱を、日本人の中学生女子にぶつけきるだけのパワーがあったんですよね。

だからこの「歌が上手い」というのには、もちろん「技術的に歌が上手い」という意味も含まれてるんですけど、私にとってはそれ以上に、「脳みそに直接届く歌」または「考えるよりも感じさせられる歌」というなんかブルース・リー的な意味合いが強いです。

そういう理由で、私は「歌が上手い」人が大好きです。

 

そして、新里くんの歌は、まさにそれだと思いました。

 

歌が上手い。本当に上手い。

ちなみにテクニックが、って話なら、アコギをバックに歌った6曲のアレンジラインナップが

1)LA・LA・LA LOVESONG(久保田利伸

2) 夜空ノムコウ(SMAP

3)茜色染まるころに(Lead

4)オリビアを聴きながら(杏里

5)HEROISM++(スタミュ

6)奏(スキマスイッチ

 ということからお察しのことと思います。

だってこれ全部歌上手くないと歌えなくない??? スナックとかで酔っぱらいのぐだぐだおじさんに歌われたら「おねがい、ママ、こいつを止めて!!」ってエーンって泣きながら懇願して新しいボトルおろしてしまう。

というか私は、1st ソロイベントのオープニング曲を除けば一発目から、このアコギアレンジ6曲を歌い上げてしまうという、その「これぞまさにプロ!!!!」みたいな気概に興奮して沸いてしまうわけです。

しかも彼、この直前まで「ブラックボックスから単語の書かれた用紙を引いて、その単語をシチュエーションコントにアドリブで入れる」(※後述)という【難易度 鬼】みたいなコーナーを15分ぐらい全力でプロの芸人さん相手にさせられてたからね。

あのコント(会場めっちゃ爆笑だった)のあとで、「では1曲目なんですけど」って、いきなり見せられて聞かされて沸かずにいられようか……。しかもアコギアレンジて……。

そして話戻って、この選曲ですからね。

だからもう、テクニック云々は言わずもがな「え、最高…」ってことなんですけど、
何よりやっぱり「うまく歌う」というより、「歌声に歌詞を乗せる」のがものすごく上手い人なんだなって思いました。

それは、唯一オリジナル楽曲を存じないまま聞いた「茜色~」で号泣してしまった時によくよく感じました。

公演終わりの新幹線でこの楽曲を早速iTunesで聞いて、やっと歌詞の内容を知ったんですけど、これまたすごく良い歌なんですよね。

でもこの歌詞をきちんと知る前に、「茜色~がどんな歌なのか」は、新里くんの歌声で理解してて、それが思わず泣いてしまうっていうのにつながったんだなぁって思いました。

まさに、フレディが異国の言葉をぶつけてきた「歌」みたいに。

 

本当に、彼に魅せられた1stソロイベントでした。

 

その他、彼個人の楽曲の話や、エチュードコントがやばかった話なども追記したいんですけど、今はなんかもういっぱいいっぱいなのでとりあえずこの辺で。

 

【追記(8/29)】

その他、書き足りなかった部分も、これもまた熱量のままに追記です!

 

まずトークコーナー。

これが冒頭の「ウィーアー!」後に30分ぐらいあったのかな? おそらくそれぐらい。コーナーとしては3つあって、「お題に沿ったテーマトーク」「エチュードコント」「プレゼント抽選」なんですけど、この2個目の「エチュードコント」のやばさ。

「テーマトーク」はそのまま、箱から引いたお題(「ツイてる話」とか)で、スタミュの話とか、私生活や趣味、見える話とかされてました。

「プレゼント抽選」も、客席番号を箱から引いて、当選したら終演後にツーショットチェキというラッキーなやつ。これもコーナーとしては普通ですよね。

やばいのは「エチュードコント」なんですけど、前述もしたとおりこれが「ブラックボックスから単語の書かれた用紙を引いて、その単語をシチュエーションコントにアドリブで入れる」というやつ。

ブラックボックスに入ってる単語は、開演前に「好きな単語を書いて入れてね!」というメッセージと箱が受付においてあって、わけも分からず観客達が入れていった圧倒的ランダムな単語たち。
そして「卒業式」や「病院」や「取り調べ」や「別れ話するカップル」といったテーマ(その場で相手役の芸人さんが考えたやつ)に沿ったアドリブコントをしながら、要所要所でその単語を引いてストーリーに盛り込んでいくというこの企画。多分なんですけど、プロの芸人が企画でやったとしても相当の地獄が予想されるやつを、おそらく客と同じタイミングで知らされて、やらされる新里くん。

ものすごい無茶振りだ……。

ちなみにこの時点で私はかなりドキドキして(スベってこのステージが地獄になっても頑張って笑おうと思って)たんですけど、蓋を開けてみたら、「えっ、この子なんなの!?」ってぐらい、めーーーーっちゃくちゃ面白かったです。

これはソロイベ行くまでの圧倒的偏見なんで許してほしいんですけど、
新里くんがこんなにペラペラ喋って、アドリブがんがん付けて、バチバチに演技できると思ってなかったんですよね。めっちゃすいません。

確かにスタミュミュ2は観てたんですけど、言い換えれば空閑くん役しか観たことなかったので、こんなに多彩なのかとビックリしました。

あと、トークやアドリブも、星箱ラジオやラジオ公録、LINE LIVEは観たり聞いたりしたものの、アドリブ力ってそんな分からなかったので、まじで「これは圧勝では??」と、謎のTOTO予想をしてしまいました。

いやほんと、2019年スタミュ レビュー公演がますます楽しみになった!!

 

そして私はこれを声を大にして言いたいんですけど。

このソロイベで「トークを先にやって、歌をあとに演ろう」って言った人。
あまりにも天才。

もしご本人だったら、感涙する。

 

というのも、トークと歌のギャップが過ぎる。

マリアナ海溝ぐらいギャップがある。

私は割とこじらせているオタクなので、そういうの大好きなんですね。

 

つまりどういうことかというと。

歌に関しては、前述でしこたま書いたのでシンプルに述べるんですが、とにかく「歌がうまくて完成度が高い」んです。
完成度って終着的な意味ではなくて、仕上がりって意味です。

とにかく彼の歌って「現段階の仕上がり」が凄いんですよね。
「もう伸びしろ無いぐらい完成してま~す」みたいな。(でも、以前の個人楽曲と現在の歌聴き比べるとべらぼうにアップデートしてるので、そういうプロながら進歩してるところが垣間見えるの良さしか無い)

だから、「わーーあとちょっと、ここだけどうにかして、そしたら完璧! がんばえ~~!」みたいな応援するような気持ちではなく、頭空っぽにして圧倒的に「上質な歌うま」を頭から全身に浴びて心揺さぶられて、なすがままに泣けるわけです。

それが私が観た彼の歌だったんですけれども。

けれども、トークよ。

 

「なんだこのベイビーは」

 

ってなる、全人類の弟、もしくは孫感。(個人の感想です)

アドリブができるとか、めっちゃ喋れるとか、演技がうまいっていうのとはちょっと別次元で、かつ、拙いという意味では決してなくて、なんかどうしようもなく「ベイビー新里宏太」が見えた気がした。

だから昼公演で、

ベイビー新里宏太 → 圧倒的歌うまアーティスト新里宏太

っていう、アーティスト終わりのあとに、
夜公演でベイビー新里宏太に再会したときの気持ち。

ちょっと言葉で言い表せない。

頭が完全にパニックに陥って、歌パートに入ってから昼より泣いた。

とにかくなんか、「え?????」ってなる。

なんか良い例えが浮かばないんだけど、錯視に気付いたときの気持ちよさ? アハ体験?? ちょっと違う?

でもとにかく、ベイビーなトークで散々楽しませてもらったあとに、
あのプロでしかないアーティスト新里宏太を観れたのがチョ~~~~~楽しかったわけです。

この順番考えてくれた人ほんとありがとう。

彼の魅力がべらぼうに伝わってきました。

 

そして彼個人の楽曲についての話なんですけど、
どうしても音源化されてない曲の音源がほしい……っていう感想になってしまう…。

なぜなら煽り曲を100%覚えて現場で聞きたいから…。

めちゃくちゃ楽しい曲なのに、昼は初見で、夜は覚えきれてないっていう自分がすっっごい悔しかったです。

リベンジ誓って、自分でできる努力はめっちゃするので、
どうかライプロ様におかれましては音源化のご検討宜しくお願い致します。

 

その他、「君の瞳にロックオン」と「Hands Up」は、CD音源より引くほどアップデートされてる「現在の新里宏太ver」が聞けたのがすっっっごいアガりました!!!

CD音源聞いたときも「は~~~? うめぇ~~~~~」って語彙力なくして興奮してたんですけど、その当時の100%を超えて、しっかりアップデートしてきてるの最高って思いました。

なんかこう、スポーツ選手らが常に過去の自分に挑戦して記録を塗り替えて、その都度のインタビュー等で「以前の自分には負けられない」といったことを答えてらっしゃるのを聞くにつけ、「すげぇな~~」と思うんですが、それに近い感動というか。

スポーツと違って歌に点数や記録はないわけですけど、
間違いなく当時のCD音源とは違った新里宏太の歌があったし、それをめちゃくちゃ好きだ!って思いました。

こういう過去曲と現在の違いを堪能できるのも、
LIVEパフォーマンスならではって感じで、すっごい楽しかったです。

 

というなんかもう、満喫しきりの1st ソロイベントでした。

 

 

そんな彼、新里宏太くんが、ソロイベの振り返りと称して
8/31 21:30~ LINE LIVEやるらしいので、興味持った方はぜひ。

 

 

歌ってほんといいな~~~

では、また。

2018年上半期に買って良かったものレビュー

 

\オーイ!2018年上半期、終わったってよ!/

 

 

絶望の縁よりこんにちは。

なんてことだろう、もう2018年上半期もすっかり終わって7月も半ばに差し掛かったようですね。
平成最後の夏にも、私は相変わらずセミと戦っています。

そうやって日々はあっという間に過ぎ去っていくよね…って右からの風を感じつつ毎年懐古してる私の今年上半期といえば、今なお、なんかもう怒涛の勢いで転がり落ちいている最中の「舞台や俳優さんにハマった」というのが、やはり私の個人的な総括になります。
まじで驚きですし、未だもって驚いていますし、なんだったら旧友たちも「まじでなんで?」って言ってるぐらいです。そんなのこっちが聞きたいわ!

まさかこんなに仕事以外で東京通うなんて思ってなかったし、マチソワ続きで腰がいたいなんて経験するとも思わなかったし、iPhoneがアプリ無限増殖地獄と貸すなんて夢にも思わなかったですし。アプリ無限増殖地獄に関しては、もはやバグでは?って思います。

さてそんな私なんですが、この記事では舞台や俳優さんにハマることをキッカケとして取り入れたライフハックアイテム等、この上半期に取り揃えたもので良かったものをまとめようかな、なんて思います。

ほぼ私のお小遣い帳みたいな記事ですので、
眠りが訪れない夜などに羊の代わりとしてでも読んでいただければ幸いです。

 

 

脳筋オタクの上半期お買い物レビュー

 

 

ポータブルDVDプレイヤー

I-O DATA Windowsタブレット向けポータブルDVDドライブ/USB 3.0に対応 DVRP-UT8TBK

I-O DATA Windowsタブレット向けポータブルDVDドライブ/USB 3.0に対応 DVRP-UT8TBK

 

遠征して舞台観劇した後とかに遠征先で過去作とか関連作とか、なんかもう取り敢えず推しの舞台見たくなることあるじゃないですか?
でも遠征先のホテルにDVDプレイヤーがあることなんて稀なんですよね。あとほら、新幹線とか飛行機とか…。または、バスの待ち時間とか。

そんなときに大活躍なこいつ、ポータブルDVDプレイヤー。

出張用のノートPCでも楽しく舞台DVD鑑賞ができるって寸法です。サイコー

しかもこのIO-DATAのポータブルDVDはですね、
PCとポータブルDVDを接続して電源確保するんですけど、万一、PC電源で不十分な場合でも対応できるように、予め電源確保用のACアダプターも付属してるんです。

「電力不足で再生を止めたりなんてしない……叶えてやるよ、お前の望みを、さ…」

っていう圧倒的配慮。

何が何でも、いま絶対に推しの舞台が見たいんじゃ、オラァ!

っていう、牛追い祭りの牛もかくやという勢いに溢れた迸る気持ちを満たしてくれるのはお前だけ!!!!好き!!!!!

 

 

 

 

CD収納ケース 

だって、遠征先とか出張先でもDVD見たい!!!!!

って思って、ポータブルDVDプレイヤーとセットで持ち歩いているCD収納ケースには、だいたいメサイアを始めとしたDVDを10枚ぐらいセレクトしてあります。

ケースのままだと嵩張るところが、100円ショップのやつだと10枚入れてもコンパクトなのでめっちゃ助かるー!!!

いま見ないと死ぬ!!!!

と、ついつい大袈裟に死をアピールするオタクには重宝アイテムです。

 

 

 

エクステンド14.8oz

遠征、観劇、お布施を生み出す力のために……(物理)

体のメンテナンスは必須、だよ(物理)

Scivation (サイベーション) エクステンド BCAA+ ブロッドオレンジ】14.8 oz [並行輸入品]
 

というか真面目な話、風邪を引いたら観劇できないし、DVD見るにしてもぶっ続けするには体力が必要だし、そもそもブロマイドも円盤もチケットも、それら入手するための交換チケット(諭吉肖像画入り)を 手に入れるには体が資本なんだよ!

そういうわけで、ガチでジム通いを始めたし、食生活には気を使うし、睡眠時間の確保には特に気をつけるようになりました。

おかげで肌艶も良くなったと、知り合いの美容クリニックナースお墨付きです。

サンキュー、推しー!!

 

まぁ推しの話は別として、実際のところちょっと気を抜くとすぐ病院のお世話になるような私なのですが、メンテナンスに気を使い始めてからは一度も病院通いなし! やっぱり寝ること、食べること、適度な運動っていう小学生がママに言われることって、大事なんだなぁと実感しています。

そんでもってこちらのBCAA(必須アミノ酸)はコスパ最強、飲みやすさ最強。
日常摂取もしやすいので、スターターにはちょうどいい!気がする!

おすすめです。

 

 

 

Dropbox 有料版

言わずとしれた、クラウドストレージサービス。の、有料版。
元々、ローカルデータのバックアップ先としてや、複数デバイスのデータ共有を目的に仕事でもプライベートでも大活躍させてたんですけど、
この上半期に入ってから更にプライベートでめちゃくちゃ使い始めたので入れました。

www.dropbox.com


いやね、例えばなんですけど、友達に先週行ったカフェの写真見せようとかいう時に、スマホの写真フォルダをスクロールして遡る…遡っ…えっ、全然見つからない、うそまだ…?そんな前だった?っていうか、先週だし…えっなにこれ、この写真の量っていうかほぼ、推し…!!推し関連…!!!お、多い、画像の海に溺れて死ぬ…!!!!

っていうことありません?

私めちゃくちゃあるんですけど。

いやほんと、この界隈にハマってから、画像の量が尋常じゃないんですよ。たった先週の日常の1枚を探すのに、とんでもない量の非日常写真をスクロールすることになるんですよ。でもほら、毎日が書き下ろしだから…。しょうがなさある…。

しかもその画像が多すぎて普通にスマホの容量圧迫しすぎ。

そこでクラウドストレージのDropboxの出番なんですけど、スマホからでもサクサクとフォルダ分けして写真をアップロード&保存(バックアップ)しておけるんですよね。

データ紛失の恐怖もないし、スマホも軽いし、一般人に擬態したスマホも容易に作れるって寸法よ。

あとDropboxくんの好きなところは「選択式同期」が使えるところ。
各デバイスに対して、ダウンロードしておくフォルダを選べるので、

・クラウドのみにあるデータ
・デバイスにもクラウドにもあるデータ

が分けられるんですね。
これしておくと、容量少ないPCでも安心だし、いずれも同期は自動だから即座にデータを守れる強い味方。

ありがとう、Dropboxくん!!

まぁ実際、無料版でも写真ぐらいなら余裕で保存していけると思いますが、「1TB最高ー!」ってなってるので、有料版推しときます。

 

 

 

ipad 第6世代

www.apple.com

これほんとびっくりなんですけど、舞台俳優さんを追っかけるようになってから、毎週毎日のようにアプリが増えるんですよ。なんで???ってぐらい増えるんですよね…。

1個のアプリ、1つの配信

みたいな感じで、いろいろとDLしてるとほんと増える増える、ミントより増える。豆苗2周目してる間にアプリ5個ぐらい増えてる。
それだけ推しを見る機会があると思えば、どうってことはないんですけど。

まぁそれは置いといて、そもそもiPhoneで視聴や配信読んだりしてたんですけど、小さいわけ!!!!!画面が!!!!!!
PCで見たらいいじゃんってのもあるけど、そもそもアプリしかないやつも多い…!
やっぱ推しは大きい画面で見たい……お願い神様って祈りを捧げてたら夢で「ipadです…ipadを買いなさい…」って長身でグレーのタットルネック着たメガネの人が出てきた気がするので買いました。

そしたらもう快適快適!

ちょうど購入したのは「シェアハウchu」というアプリ配信の番組見てた時だったんですけど、ほんと快適!大きい画面で見れるの最高!スクショも捗る!
保存はDropboxへサクッとできるし、自分のiPhoneとの画像共有はAirDropがあればソッコーです。

私はDropboxありきで購入したので、容量も32Gで購入。価格帯もずいぶん手頃になったなぁと思いました。

 

 

 

スリムウォーク

これ。

ほんとこれ。

遠征先とか、長時間椅子に座って観劇した日の夜とか、これつけて寝るだけで翌朝の脚のだるさがめちゃくちゃ楽になった!!おどろき!

今までそれなりのマッサージとかで対処してたけど、もっと早く買っときゃよかった!って思ったやつ。むくみもマシなような気がするけど、それはほんとよく分かんない…元々太さが…それなりに…

でも足の軽さは半端ない!ありがとう、スリムウォーク!!

暑くなってきてからは、これの「スリムウォーク クール」っていうやつ履いてます。↑の普通のだと、夜中に寝苦しくなって脱いでたりしたけど、クールにしてからは快適!

さんきゅー!ピップ!

個人的には休足時間系の貼るタイプより実感あった。

 

 

 

 

サボリーノ

サボリーノ 目ざまシート 32枚

サボリーノ 目ざまシート 32枚

 

 これはねぇ、初めて使ったときはメントールにめちゃくちゃビビった。すんごい「スーーーーッ」ってする。
でも限界女子なので今は「スーッ」が無くなったら外していいの合図と思ってる。(時間的にそんなもん)ので、使いやすい。

何より、シートがぶ厚めなのと、パッケージがしっかりしてて遠征先に持っていっても液垂れしないのもGOOD!ついでに、シートの保水力もばっちりな割に、ぼとぼと垂れてこないのも良い。

ちなみにこれは「朝マスク」っていうジャンルですが、私は限界女子なので夜使ってる。あと洗顔しなくていいらしいけど、夜使ってるので普通に洗顔した後に使ってる。まぁ万が一朝に余裕があって使うってなっても洗顔はするかな…。

こまめに使うようになってからは乾燥とメイクのりはちょっとマシ!

現場に行くときはなるべく環境美化の一環として、身だしなみは整えて行きたいと思っているので、日常生活へのチョイ足しケアとしては時間・労力・結果・価格のどれに対してもコスパ最強かなって思った、サボリーノ。

 

 

 

 

ニコニコ動画有料版

www.nicovideo.jp

推しを、
キレイな画質で観たい以外の理由が必要?

オタク歴長いけど、初めてニコニコに課金したわ。

 

 

 

新幹線エクスプレス予約

expy.jp

今年に入って尋常じゃなく使い始めたっていうか、初めてぐらいの勢いで毎月使ってるこれ。エクスプレス予約。
遠征民必須ではっていうやつ。
5分前まで予約変更できるし、予約キャンセルも手数料数百円という安さ。

何よりコイツの本領を実感したのは、6月9日に起きた山陽新幹線の事件。

この日も実は東京のイベントに参加してて、日帰り予定で新幹線の予約してたんですよね。でも早めに推しが帰ったことをツイッターで知り、最後まで残らずに東京駅へ向かって、その道中で予約変更して帰ってきたんです。

そしたら、帰宅早々テレビから事件速報が流れ、しかもそれがなんと、自分が乗車する予定だった新幹線だし、事件が起こった1両前を予約してたしで血の気が引きました。

これエクスプレス予約ほんと有難うって思ったやつ。

まぁこれは極端な例だけど、急遽の予定変更にも臨機応変に対応できるのは本当ありがたいなって思います。

他にも、運賃値引きとか、ポイントを貯めてグリーン車へのアップグレードとかもできたり。

その辺を鑑みれば、年会費払ってもお得だなーって思いました!
まだ上半期なのに十分元とってる時点でお得なんだけど。

 

 

 

メサイア 幻夜乃刻 前売り券

messiah-project.com

えーーーまだ買ってなかった!???
次ちょっとどこで買えるかわかんないけど、おっけー、教える教える!!!
とりあえず公式ツイッター(メサイアプロジェクト公式 (@messiah_project) | Twitter)フォローしとこ!!

 

 

 

 

 

現場からは以上です。

それではまた。

推しを褒めたい話。(6/15更新)

 

 ご、語彙力が無さすぎる……!!!!!!!

 

いきなりすいません。こんにちは。
語彙力が無さすぎることへのフラストレーションを冒頭からぶちまけてしまいました。
とはいえ、先の一言で解消されるわけでもなく、日々、自分の語彙力不足へのストレスは蓄積される一方なんですよね…。
というのも、推しを褒めたすぎる……!!!!!

だってなんかもう、すごいんだぁ…向き合い方とかそれを形にする力とかほんと見習いたいばかりだし、しかもとんでもなく神作画だし、挙句の果てには、そんな人がこの世に生を受けて同じ時代に生きてるのがすごい。びっくりした。

それをもっと簡潔にかっこよく色んな人に伝えたいし、伝わらないにしても表現したい…!!!って思うんですよ。
っていうかもう、とにかく褒めちぎりたい…!!!!

気を抜くと「かっこいい」「かわいい」「すごい」「尊い」「死ぬ」の5つしか言わないの、そろそろやめたい…。
もっとこう、アクロバティックに褒めそやしたい。
「蝶よ花よ」と讃えていきたい。だってもう存在が奇跡なんだから慈しむしかない。なのに、慈しむための言葉が足りない。

そんなストレスを日々抱える中でもなんとか語彙力を増やすべく、この記事を随時更新していくことにしました。というわけでこの記事は、先の5単語以外で私が日々脳細胞と格闘しつつ必死にひねり出した褒め言葉を記しただけの内容です。
良ければお腹が落ち着かない日なんかにトイレとかで読んでください。

 

 

 

 

 

推しを褒めたい!

 

 

 

 

 

 

 

「かっこいい」編

「今すぐ宮廷画家を呼んで」
可愛すぎる時にも使った。

 

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永遠に忘れたくない…

 

f:id:noirdog22:20180615174712p:plain
賛成多数 [NEW]

 

f:id:noirdog22:20180615174838p:plain
今なお更新中 [NEW]

 

 

「かわいい」編

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そう思わない?

 

f:id:noirdog22:20180508161540p:plain茶番

 

f:id:noirdog22:20180615174743p:plain
ご両親に感謝 [NEW]

 

 

 

「すごい」編

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ほんとに。 

 

 

 

 

「尊い」編

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広めたい言葉がある。

 

f:id:noirdog22:20180615174917p:plain
あまりにも現実が優しい [NEW]

 

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ありがとうしかない [NEW]

 

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こんなに尊くて大丈夫? [NEW]


 

「死ぬ」編

「来世で会おうぜ」推しがかっこよすぎてすぐ死ぬ

 

 

 

 

 

番外編

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だって推しが一番…… [NEW]

 

f:id:noirdog22:20180615174508p:plain
出会いに感謝 [NEW]

 

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代わりに推しが見られるゾ! [NEW]

 

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過去配信ほんとありがとう

 

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お父さんもありがとう。 

 

f:id:noirdog22:20180508160623p:plain
どうしてもほしい。

 

 

 

ゲスト編

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名言。(提供:しき (@shikishaa) | Twitter



 

 

こんな感じで毎日推しを褒めていきたいですね。
ちなみに私は杉江大志くんを応援しているのですが、本当に尊敬するばかりの毎日で彼のことを知るたびにいつも脱帽しています。そんな彼に触発されて、私も一念発起し、いろいろと人生頑張り始めました。
そして最近では、友人に「〇〇がんばったよ!」と報告するたびに「すごいじゃん」と褒められるのですが、「そうでしょ?」と返すと「いや、あんたじゃなくて原動力になってる杉江くんがすごい」と言われています。私ががんばると推しが褒められるシステムです。永久機関なのでぜひ試してください。ビビるぐらい力が湧いてきます。
私が頑張ると推しが褒められて、「せやろ?」ってドヤ顔できるの最高じゃないですか? 最高ですよね。

それではまた。

メサイア:月詠乃刻を観てきた話。(初見感想)

みんな~~~~!

メサイア:月詠乃刻をまだ観てないみんな~~~~~!!!

 

この記事は、メサイア新作舞台「月詠乃刻」を観た感想文なので、ネタバレを避けたい人は「ブラウザバックで戻るか、ホームボタンで離脱してね!」っていうやつだよ。
気をつけてくれよな!

 

 

さて、ついにメサイア舞台をリアルタイムで観劇するに至りました。
(※今回はライブビューイング観賞、生舞台は大阪公演27日になります)
前記事は思った以上の方に読んで頂けたようでとても驚いています。月詠乃刻の感想へ至る前にこの場を借りてまずは御礼を。
熱量だけをぶつけた記事だったのでお恥ずかしい限りではありますが、読んで頂けた皆様ありがとうございました。たくさんの方に読んで頂けたおかげで、書いてよかったということがいくつかありました。
そのうちの1つなんですが、

「あれ、この人、鋼ノ章観たほうがよくない?」

というお声をいくつか頂きまして、
なんと前記事を読んでいただいた方のうち、お一方から鋼ノ章のDVDをお借りすることになりました!!!

えええ~~こんなことってある!??
未だに信じられない気持ちでいっぱいですが、これが現実らしく、しかも私はかなりの軽率女なので(前記事参照)、お言葉に甘えて本当にお借りできることになりました。
ほんっっっっっっっとうに有難うございます!!!!ヤッターーーー!!!!でもお願い再販してーーー!!
いやほんと、仕事ほったらかして書いてよかったなぁ・・・

 

というわけで、また鋼ノ章を観たらいろいろと書ければなぁと思います。
というのも、今回の月詠ってやっぱり鋼観てる人と観てない人でかなり印象違うのでは…っていうのが初見の感想だからです。
ただ、前記事でも書いたとおり、「観てないから面白くない」っていうのまっっっっったくないのがメサイアのすごいところ。
それは今回も健在だし、やっぱりメサイアはいいぞ、と声を大にして言いたいのは変わりません。
でも、他作品を観てから観ると「あ、これって立方体じゃなくて多面体なんだ」と気付くような感覚とでもいうんでしょうか…。まさにスルメ的な面白さがあって、永遠にしゃぶりながら「これもまたメサイア…」と末恐ろしい感覚にも陥らされるわけです。

そんなわけで、鋼を観る前の感想は今しか書けないよなぁ、とメンタルズタズタな中でなんとか書いてみようと一念発起したのがこの記事です。
※ここまでのテンションがただの空回りっていうのがわかるぐらいしょっぱいです

ではいよいよ、いってみましょう~。

(以下ネタバレの宝石箱)

 

 

 

 

私にとっての2018年4月20日、そして22日

いきなりすいません。
「え? 初見ライビュなのに20日ってどういうこと?」ってなりますよね。ちょっと長くなっちゃんですけど、読んでもらえると嬉しいです。
というのも、私にとってのメサイア:月詠乃刻 初見は、どうしても20日ありきになってしまいました。
何しろ2018年4月20日未明に飛び込んできた世界的トップニュースはあまりにも、私の人生においてといっても過言でないくらい衝撃的だったからです。

そのニュースというのは、「Avicii 死去」。

享年28歳の若すぎる死でした。
そのニュースを見てまず思ったのは「嘘でしょ」ということと「嫌だ」ということです。本当に、彼の冥福を祈らなければならない場面で、この2つしか思い浮かびませんでした。
彼の音楽はクラブ・ミュージックやEDMといったジャンルだけに留まることなく、数多くの人の心にその音楽を響き渡らせ、同時にAviciiという名をまざまざと刻みつけました。
時にはラジオでもヘビロテされるほどの彼の音楽に、魅了され、救われた人はきっと少なくないんじゃないかなぁ。
かくいう私も、彼の音楽に救われた一人です。
彼の描き出す世界観はいつも独特で、「ほんとにこれがクラブ・ミュージックなの?」というぐらい人生や愛や死生観について語りかけてきます。よくある一夜限りの、とか、退廃的なものではなく、なんというかいつも生々しいんです。
「いまを生きなきゃ、どうするんだ!」
という焦燥すら感じるほどの熱烈な歌詞が紡がれます。
そして、まぁ私事なんですが、私にとってめちゃくちゃに辛かった2年間を救ってくれたのがまさに彼の音楽で、彼の音楽があるから今があるような状態でした。
2016年に唯一の日本公演にも行き、引退後も昨年リリースされたアルバムは泣きながら聞きました。
まだ彼の音楽が聞けるという拠り所は、何よりも得難いものでした。
そんな彼がこの世から居なくなったと知り、次に思ったのは「どうしよう」です。
とんでもなく薄情だなぁ、とか、身勝手だなぁと思いつつも、彼の音楽を大音量で聞きながら(TPOは弁えて)おぼつかない2日間を過ごして、来る22日に大阪ステーションシティシネマにたどり着きました。
この時点で、まぁTwitterのTLからは驚くほど人がいなくなっていて、ひたすらに「うわぁ、月詠こわい…こんな精神状態で見れるのかよ~~」と裸足で逃げ出したい心地でした。

何しろ、「絶望をお届け」されるわけですから。

それでまぁ、席について、観始めました。その内容については、今回は特に書きません。
みなさんがご覧になった月詠を同じく私も観て、とんでもない絶望を共有しました。

カッコいいシーンや、笑えるシーン、そしてやっぱり泣いてしまうシーン。

うわぁ、これがメサイアかぁ、と改めて思いました。

そしていざ、クライマックスで例のシーンに差し掛かって、御池の絶叫というか、もはや慟哭ですよね。小説なんかの中でしかみたことのなかった、まさに想像上の「慟哭」を観た気がします。
彼の「いやだいやだいやだ」という台詞は、吐き出されるたびに頭を殴られる思いでした。まるで、そんなわけがないのに、私のせいで小太郎が居なくなってしまうような、そんな打ち付けるような否定や拒絶がビリビリと伝わってきました。
そんで泣きながら、ふと、思い浮かんだのは悠久の加々美の台詞で「人が死ぬって、大変なことなんだよ」っていう、それだけでした。

最終的に、御池は柚木の臓器を受け入れて、これから一人で生きていくわけですが、その心境を思うとあまりにも複雑です。
カタルシスとはよく言ったもので、号泣の末に観終わった月詠乃刻は、とんでもない疲労感と絶望と、それだけでなくほんの少しの透明感をもった、どこかすっきりとした気持ちもきちんと与えてくれました。
それはきっと、光と花吹雪の中で立つ柚木小太郎の笑みをしっかりと見届けられたからでしょう。そこはライブビューイングでよかったなと思いました。(多分劇場だと、ちゃんと観られない表情だったと思います)

そして、上映が終わり、泣きはらした状態で席を立って劇場を出て、レストランフロアを抜けてエスカレーターを降りながら、私はやっぱりAviciiを聞いていました。
というのも、エスカレーターを降りた先にあるLOFTが目に入った途端、あんまりにも日常で、思わず泣けてきたからです。いやほんと、まじでびびったんですが、ほんとに泣けてきたのでしょうがない…。TLの皆さんが、「気をつけて帰ろう」を標語にしていた理由もよくわかりました。
そんでまぁ慌ててサングラスをして、同じフロアのスタバに駆け込んで、落ち着くまで大音量でAviciiを聞いていました。

曲は正直何でも良かったんです。Aviciiなら何でも。

辛い時にはとりあえず彼の音楽が聞ければいいし、この時はまさにそれを体現した形でした。
そして、聞きながらiPhoneのプレイリストを眺めて、彼の音楽がまだちゃんと残っていることに気付きました。その時になってやっと、「あーー彼の音楽に出会っててよかったなぁ!!!」と心から思いました。
これからも彼の音楽はずっと私のプレイリストに残っているし、辛い時には彼の音楽が聞けるし、そうすればある程度は立ち直れる自分をよくよく知っています。
彼は驚くほどあっという間に過ぎ去ってしまったけれど、彼の生み出したものはしっかりと残り続けるのだと、やっと理解に納得が追いつきました。

同時に、御池にとっての柚木小太郎という男も、そうであればいいなぁとも思いました。

臓器は、早くて2ヶ月、新陳代謝の速度によっては遅くて1年で細胞が完全に入れ替わってしまうそうです。
奈落の技術を考えると、きっと半年ぐらいで柚木の臓器は御池のものになってしまうんじゃないかなぁとも思います。だから、御池がその血肉や細胞を拠り所にするにはあまりに短い期間だろうと思います。でも魂が、との言及があったとおり、柚木はずっと御池に寄り添い続けるのだろうし、御池がそれを受け入れ続ければ、彼らは共にあることができるのだろうと、希望を思ってしまいます。
ほんと、そうだったらいいなぁ、っていう話でしかないんですが。

 

そして、メサイアって本当に怖いと再認識したのは、まさにこの経験に依るものでした。

「自分のメサイアが死ぬ」なんて、きっとこの世の誰も経験することもないし、実感することなんて無いと思います。まさに非日常で、フィクションです。サクラコートなんで絶対見ること無いし、大立ち回りだってそう。圧倒的に「作り物」なのに、それでもメサイアを観劇し終わると、人一人がこんな有様になるんです。
「誰かを失う」こととか、「何かを奪われる」とか、少なくとも誰しもが経験していることを、ステージの上とか、画面の向こうとか、絶対的に距離があるにもかかわらず、胸倉掴んで思い出させて、感情移入せざるを得なくなるんですよね。
でもやっぱり、最後には、少しの救いがあって、観終わってから「受け入れる」態勢もきちんと用意してくれている。

なんて作品なんだろう、メサイア。

改めて思って、また一段と魅力に引き込まれました。
二度目の観劇は大阪公演27日になるのですが、2回目、3回目と、どんな心境になるのか今から怖いような楽しみなような気持ちです。

少しでもしっかりと、彼らの生き様を目に焼き付けることができればと思います。

 

 

最後に。

貴方の音楽はこれからも私の救いです。ありがとう。R.I.P


Avicii - Wake Me Up (Official Video)