いつも前のめり

好きなことを好きなだけ

夏、あさ6時

連日の猛暑日?酷暑日?続きで、否応なしに「夏の暑さ」ってものを骨身にしみるほど思い知らされている。

試しに1991年8月の気温を気象庁で検索してみると、なんとお盆の最高気温は28.5度だった。


参照)気象庁|過去の気象データ検索

 

なんてことだ。

いまや夜中の0時をすぎても30度を越える日もあり、犬とのロング散歩も躊躇われるほど。

口を開けば夏への悪口が無限に出てくるような、ひたすらに湿度と暑さで体力も気力も滅入る毎日を送っている。

まあ唯一、大物の洗濯物すら3時間程度で乾くことだけがありがたいんだけど、それって外気がほぼほぼ乾燥機の中ってことじゃんね。いや、やめよやめよ、この話題。

 

こんな日々を立派にサバイブしている私たち、よく生きてるなって自分を褒めていこう。

 

そんなここ最近なんだけど、数日前から近所の学校が夏休みに入ったようだ。

朝に窓をあけると、普段は聞くことのない時間に、あちこちからピアノやギターの練習音が聞こえてきていい。

登下校の時間帯にも普段見る子どもらや学生たちの姿はなく、街路樹だけが置き去りにされたようで、がらんとした通学路には蜃気楼すら見えそうだ。

とはいえ、まったく姿を見かけないというわけでもない。

日中の暑さを避けるように、6時ごろには近所の公園はたくさんの子どもたちで賑わっている。ブランコも満員だし、ジャングルジムのそばで出っ張った輪っかをゴールに見立ててバスケットする子たちもいれば、キャッチボールや木陰で談笑する子たち、蝉取りに興じる兄弟もいる。

私はこの時間帯に犬の散歩をしているので、そんな子たちの元気を浴びながら公園の端っこを影に沿ってぐるりと歩いていく。

その途中、水筒やタオルが置いてけぼりにされたベンチに、揃いのカードが散らばっていた。

ラジオ体操の出席カードだ。

ということは、ここで遊んでいる子どもらの何人かは、これに参加してきたわけだ。

なるほど~、と思いつつ、なんともいえない感情があった。

まだあるんだこういうの、とか、ちゃんと参加してるんだ、とか、あとはキラキラした懐かしさのざわめきとか、なんかいろいろ。

そういうものが雑多に浮かんで、かつての夏の思い出と混ざり合って、蝉のうるさい朝6時、「夏ってやっぱいいかも」ってちょっと思った。